2009年3月9日月曜日

はなのすきなうしによせて

2月のろばの子のお話の絵本「はなのすきなうし」は1936年スペインの内戦のさなかに書かれました。国中が争いに巻き込まれている最中でしたので、フェルジナンドが他の牛と違って闘牛にはまったく関心を持たず、いつも牧場の片隅で花の香りをかいでいた姿は、平和を願う優しい心と重なります。
偶然のいたずらで闘牛場に連れ出されたフェルジナンドは見物客の歓声にも闘牛士達の必死の挑発にも動じないで、投げ込まれた花のかおりをいつものように楽しみます。自分にとって本当に大切なものを知っていてそれを愛し守り通します。そして、フェルジナンドが幸せであることを知って理解してくれるお母さん牛もとても素敵です。母として子供をせかさず、ゆったりと見守ることがなかなか出来ない自分に気づかせてくれます。神様がそれぞれに与えて下さっている良いものを信じて喜んで毎日を過ごしたいと思わされました。